ONE PLAY.のプログラム開発

スポーツ科学のプロフェッショナル
小俣よしのぶ先生とのプログラムアップデート

Q1.「小俣先生の普段のお仕事を教えてください。」
大学での研究プロジェクトへの参加。契約しているプロスポーツ球団やそのアカデミー、さらにスポーツ関連企業などへのアドバイザリー業務に携わっています。新型コロナの影響もあり、現在は基本的には在宅やリモートでの業務が中心ですが、それまでは、現場の業務を行いながら、週末は研修やセミナー等で日本全国を飛び回っていました。
Q2.「スポーツ科学とはどのようなことですか?」
運動スポーツに関する科学的理論で、運動スポーツの指導をするために知っておく必要のある基本知識です。指導者や専門家、保護者の方も含め、多くの方々が、まだまだこの分野の知識には乏しいですし、間違って理解されているような気がします。
それが特に近年、子どもやスポーツキッズへの指導の問題となって表れています。
例えば、指導者の子どもへのハラスメント(暴力や暴言)勝利至上主義からの、早期からの単一スポーツ特化、度を越した早期競争。 そうした環境下での、無理な練習やフィジカルトレーニングによるケガや障害の発生…。子ども達を取り巻く運動スポーツ環境は、さまざまな問題を抱えています。
Q3.「スポーツ科学に基づいたONE PLAY.でのプログラム開発の一例があれば教えてください。」
最も大きいのは、コーチの皆さんの専門知識とプロフェッショナル意識のブラッシュアップです。コーチの経験則をスポーツ科学によって整理して、体系化しメソッドにします。多分インストラクターの皆さんは,これまでご自身の経験則や前任者の方法を受け継ぎながら指導されてきたのではないかと思います。
ONE PLAY.でのクラスの風景を拝見しましたが、思った以上にさまざまな運動が入っておりプログラム化されていました。 これまでのプログラムをベースに、スポーツ科学に基づいた体力運動能力の養成、その基礎となる身体機能を刺激するエクササイズを加えると、さらに効果的なプログラムになると思います。
そしてそれがなぜ必要で、どのような効果があるのかをインストラクターがスポーツ科学視点で理解することも大切です。 同時に、それをインストラクターから保護者の方々へに伝えることも必要です。
保護者の方々の運動スポーツや子どもの成長に関するリテラシー(理解度や情報の取捨選択)が向上することで、コーチと同じ視点で情報交換や情報共有が可能になります。
こうした循環作り、がますますONE PLAY.スクールの質を高めてゆくと確信します。
Q4.「スポーツ科学に基づいたプログラムは、幼児期に取り入れることでどのような効果が得られるとお考えですか?」
スポーツ万能の素づくりです。これは、運動やスポーツが得意なるということではなく、その前提条件である、運動スポーツ全般をが好きになるということです。
運動スポーツが上手になるには一定の体力が必要です。
しかし、幼少期では十分な体力を養うことはなかなかに難しいことです。
スポーツ万能の素となる基礎体力が充実してくるのは、小学校中学年(3、4年生)ぐらいです。
その頃になると身長も伸びだし、体力がついてきて、それが土台となってさまざまな運動スポーツが上手になります。
しかし、それも運動スポーツが嫌いであると難しくなります。
つまり幼少期に運動習慣が備わっていると、小学校に上がっても積極的に運動スポーツを行い、それが体力の向上となって表れるということです。
幼少期に外遊びなどの身体活動が好きになっていれば、小学校に上がった時に運動スポーツに積極的に取り組むことができ、その結果として体力が向上して、運動スポーツが得意になる条件が整います。

幼児期に外遊びの頻度が高かった子どもは小学校での体力テストの成績が高かったという調査が結果がありますのでご参考ください。
https://sports.go.jp/special/value-sports/importance-of-sport-habit-until-6-years-old.html
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